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ブログ再開しました!


by kanjokyoiku

試験合格から一週間

先週の今日、無事qualifying examのディフェンスを通り、博士号資格候補者(PhD Candidate)になりました!この一週間は日本からの友人と過ごしたり、気が抜けたせいか少し風邪っぽくなったり、ずっとサボっていたコミュニティー活動(USC日本人大学院生会)の会合を開催したりといろいろありましたが、まあ気がついてみればもう10月。ここらで備忘録的にディフェンスのことを書いておこうと思います^^

25日の試験当日(試験は午後2時~4時)。自分の提出した回答のなかで突っ込まれそうな箇所をまとめた面接対策用のノート(いわゆる想定問題集)を確認。高校時代の友人にもらった「龍馬シャツ」をシャツの内側に着て11時ごろ出発。この日のためにバイトを休んでくれた妻のとんちゃんに車で駅まで送ってもらう。車のなかではなぜかビートルズの「イマジン」が流れていた。行きの電車内でも想定問題集を確認。

アネンバーグのQualifying examでは、ディフェンス当日に大学院生が自分の指導教官の先生方に飲み物や軽食を持っていくのが伝統になっている。私も先輩方が築き上げた伝統にしたがって、軽食(ディフェンス前日に妻のとんちゃんに日系スーパーのミツワでおせんべいなどを買ってきてもらっていた)に加えて、当日に飲み物を購入。先輩方はスターバックスやコーヒー・ビーンズのコーヒーor紅茶、もしくはちょっと高級なミネラルウォーター(Smart WaterとかFijiとかいろんなブランドのミネラルウォーターが米国にもある)を持っていったようだけれど、コーヒーを持っていくことによって師匠たちの眠気がぶっとんで、ディフェンスでさらにいっそうフルボッコにされても困るので、熟慮に熟慮を重ねたすえに私はミネラルウォーターを購入した。勝たねばならぬ、何事も!

学校到着後、ディフェンス当日に受け取りにくるよう言われていた書類(“The report on Ph.D. Qualifying Examination”) を受け取りにアネンバーグの事務所へ。受け取った書類によればディフェンスの結果は3通り

1.合格(→博士号資格候補者へ。修士号も授与)
2.不合格(→強制退学)
3.不合格(→6か月後から1年以内に、再試験を受ける資格を与える)

「・・2は避けたい」と思いつつ(過去には強制退学になった先輩もいた)、最後の準備のためにオフィスへ。オフィスに到着後、2時まではひたすら準備。周囲にいた同僚たちは「おめでとー」とか言ってくるけれど、「いやいや、まだ受けてないから」とか言いながらひたすら準備に集中!!

そして1時50分になったので試験会場へ。5分後に日本史の師匠が登場。2時前になって次々と師匠方が登場。ミネラルウォーターとおせんべいなどを配る。

そして2時。

が、一人の師匠が現れず。。。。5分経っても来なかったので、研究室に呼びに行く。そしたらその師匠はほかの学生と面接の最中だった

(#゚Д゚)ゴルァ!!

しばらく待つと「ああ、これからqualifying examのディフェンスがあるから」とその面接を中断して、私のもとへ。その師匠とともに試験会場へ。

なんとか5人そろう。(ここまで約15分)ようやく試験開始。

ここで、アネンバーグのqualifying examディフェンスの仕組みを簡単に説明しておく。

1.Qualifying exam の試験官の先生方が全員そろう(ここでディフェンス開始)
2.試験を受ける大学院生が教室の外に出される。Qualifying examの試験官の先生方がディフェンスを受けようとしている大学院生の提出した回答がディフェンスを受けるに値するレベルかという議論をする。通常は5分くらいらしい。
3.指導教官に呼ばれて大学院生は試験会場に入る。学生の提出した回答はディフェンスを受けるレベルに達しているかという宣告をここで受ける(私の知り合いにはこの時点で落とされた人もいるとのこと・・・)
4.ディフェンスを受けることが許可されたら、ディフェンス開始。師匠たち5人を前に約2時間ほどフルボッコのショーが始まる
5.フルボッコにされたのち、再度退出を命ぜられて大学院生は試験会場の外へ
6.再度、入室を許可され指導教官から合否結果が宣告される

私もグロス先生から退出を命ぜられて外へ。私より先にディフェンスに合格していた友人からは「第一回目の退出はだいたい5分くらい」と聞いていたので軽くストレッチをしていたのだが・・・・

グロス先生、まったく呼びに来ない・・・

15分くらい経過。それでも再入室するよう言われなかったので「私の回答はディフェンスを受けるに値しなかったのかしら」などという疑念を抱きはじめる。確かに、提出後に読み返してみていくつかミスはあったけれど、そんな些細なミスで落とされるとかってあるのだろうか、とか。20分くらいたったのち、わが師グロス先生から入室の許可をいただく。ディフェンス開始か、もしくは試験強制終了か。

結果から言うと、私の予測はいい感じで裏切られた。

その場で合格を告げられた。

「え、ディフェンスしなくていいってことですか?」と思わず聞いてしまったくらい^^;ともかく、合格は決まったのであとは5人の先生方と対話。私の回答をもとに「こういう方向に研究をすすめてみたら?」などなどアドバイスをいただく。1時間半くらい先生方に私の今後の博士論文研究についてのアドバイスをいただいたのち、(便宜上なのか)私は試験会場を再び退出。今回はすぐにグロス先生から再入室を許可され「You still passed!」(「お前、まだ受かってるよ」)と言われた。

よくわからなかったけれど、こんな感じで終わった私のディフェンス。終わった瞬間、「受かった。嬉しい!」などというよりも、「これであの試験をもう受けなくていいんだ!!」という解放感のようなものを感じた。その後、妻のとんちゃんに電話。喜んでくれて嬉しかった。

あれから一週間。先生から同僚、後輩、友人、そして家族、いろんな方々に「試験合格おめでとう」と言われたけれど、まだあまり実感がない。まだ、油断をしていると「qualifying examの準備しなきゃ」と意識してしまうくらい^^;運良く合格はしたものの、この試験結果が私の実力に相応するものかという点だけは、一週間たったいまでも甚だ疑問だ。これは師匠方を疑っているわけではなくて、私自身の問題。試験準備においてもまだまだ出来ることはあったと思うし、自分が学んだ知識のうち何を試験で出せなかったかということは私が一番よくわかっている。今学期は2コマも講義を取っているし(=研究に没頭できる環境ではないし)、今回はたまたま受かったものの落ちたつもりで今学期中だけは博士論文研究をするうえで基礎体力となる文献を継続してガンガン読んで実力をつけていこうかなと考えている(もちろん、研究も始めさせていただくけれど^^)まずは、次の目標である博士論文研究計画書(プロスペクタス)の〆切は9日。あと一週間、頑張ります!
by kanjokyoiku | 2013-10-02 20:53 | 大学院生活