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ブログ再開しました!


by kanjokyoiku

ダブリン弾丸出張記1日目

24日にSoCal日本人大学院生会をともに牽引してきた同志夫妻を空港で見送り、25日から28日まで学会のためアイルランドの首都ダブリンに行ってきました。24日午後に友人夫妻を空港でお見送り→25日の朝に前日に友人を送った空港に到着→トロント経由で26日の朝にダブリン空港到着→27日午後に学会で発表→28日朝にダブリン発→同日夜にロサンゼルス帰還→時差ボケにより今に至る、というバタバタな感じの一週間。今回はかつてないほどトラブルに見舞われた旅となりました・・・。

25日
妻のとんちゃんに車で送ってもらい朝ロサンゼルス国際空港へ。トロント・ピアソン国際空港到着後、なぜか入国審査のようなところを通過させられる。米国からただカナダを経由するだけのために(つまり空港内の乗継ぎ区域に立ち入るだけなのに)、米国内の住所を記載した書類をカナダ政府になぜ提出しなければいけないのかはよくわからず。今まで行った国のなかでも最もセキュリティーに厳しい国がカナダでした(カナダのイメージが変わったなあ・・・)。その後、大西洋をまたいでダブリンへ。

26日
午前9時15分にダブリン着。旅行案内所に行って地図をもらう。今回は旅行ガイドブックを持ってきてなかったので、まず地理感覚を身につけるためにコーヒーを飲みながら地図で行きたいところをチェック。ダブリンはリフィー川という川が町の中央を東西に流れており、川の北側にアイルランド出身で20世紀最重要作家の一人されるジェームス・ジョイスの像とかがある。「まずは空港からバスでリフィー川の南にあるサミュエル・ベケットの母校でもあるトリニティーカレッジに行って、その後ダブリン城を見たのち、フィッシュ・アンド・チップスなどで昼食をとって、あとはジョイス系のことに時間を使う。ホテル到着予定は4時」とおおざっぱに予定を立てて、いざ出発。二階建てバスにはかなり興奮をしつつ、バスに揺られながら空港から町の中心部へ。のどかな風景が一面に拡がる。170年くらい前にジャガイモ飢饉があった国だなんて想像すらできない感じ。都市部に到着すると「ここはサンフランシスコか!」と思うくらい、信号を無視して道路を横断する人が多い。バスも慣れたものでとくに急停止もせずに飛び出してくる人たちを轢かずにノロノロと走る。ロサンゼルスのように警察が厳しく罰金で取り締まったら大変なことになるだろうなと思ったり。

アイルランド最古の大学であるトリニティーカレッジ(1592年設立。豊臣秀吉による文禄の役の年)での目標は図書館見学。トリニティーカレッジは欧州ではオックスブリッジ(オックスフォード大学とケンブリッジ大学)に次ぐとされる超名門大学。ここの図書館は8世紀に制作されたケルズの書と呼ばれる聖書の手写本(アイルランド国宝)が置かれている。またこの図書館は「世界で最も美しい図書館」の一つとしても有名だ。入場料9ユーロは決して安くはないけれど、「行くしかないだろう」ということで行ってみる。ケルズの書はひとだかりがすごく(とくに熱心な高齢者多し)、自分の見る場所を確保するだけでも時間をかなり費やしたけれど、8世紀に制作されたものを見る機会というのはそうそうないので大満足。図書館も予想を超えてきれいだった。ソクラテスやプラトン、アリストテレスにキケロ、そしてロックなどといった人類の発展に貢献してきた天才たちの像に囲まれながら、こんなところで仕事ができたらなあああなどと思いつつ終了。売店では記念にサミュエル・ベケットのTシャツを購入する。

その後、ダブリン城へ・・・と思ったら閉まっていた(T-T)。当初はジェームス・ジョイス橋を見てからハーフペニー橋を渡ってリフィー側の北側に渡ろうともくろんでいたものの、ジェームス・ジョイス橋があまりに遠かったため(荷物も持っていたし)、ジェームス・ジョイス橋見学は断念。ダブリン城からリフィー川まで歩き、その後はハーフペニー橋まで歩く。ダブリンは重い荷物さえ持たなかったらサクサクと歩けるコンパクトな街だと思う。3日もあればだいぶまわれるのではないか。

その後、たまたま目に入ったフィッシュ・アンド・チップスのお店で昼食。お店を外から眺めてみると、バシッと背広を着た銀行員みたいな人、ご高齢の女性二人組、ヒッピーみたいな男性・・といろんなダブリナーズたちがフィッシュ・アンド・チップスを美味しそうに食べている。「旅行中は出来るだけその土地のもので胃を満たす!」を信条としている私も当然のごとく、フィッシュ・アンド・チップスを注文。まずはフィッシュをひとかじりしてみると・・・

味がない

「いやいやいやいや。これはおかしいでしょ!!」と一人で突っ込みながら、ポテトを口にぶち込んでみると

味がない

うーむ。周りの人を見ると何もつけずに食べているけれど、私の舌が日本化もしくは米国化され過ぎているのだろうか。食卓に置いてある御酢をつけて食べてみても

まったく美味しくない(正直、ゴメン)

塩をもらってなんとか完食。貴重な体験ではあった。

気を取り直してオコンネル通り(ダブリンのメイン通り)を通りながらジェームス・ジョイスの像へ。オコンネル通りには「スピアー・オブ・ダブリン」と呼ばれる高い建築物が建っている。何のために立っているのかはよくわからいけれど、町の中心地がどこなのかを町の彼方遠くから知るうえで貴重な建築物だと言える(あまりフォローできずに申し訳ない。)。そのスピアー・オブ・ダブリンからすぐそばにジェームス・ジョイスの像がある。けっこう大きかった!!観光客がジョイス像と写真を撮っているのを見て、私も近くを通りかかったおばあちゃんにお願いして写真を撮ってもらう^^

その後、ジェームス・ジョイス記念館へ。ちょうど私がジェームス・ジョイス記念館に入ったら日本人の研究者とそのお弟子さんとみられる大学院生らしき人が入口にあるギフトショップから出てきた。この人たちはジョイスの文学(もしくは人生)を研究するがために自分の人生をかけている。専門分野は違うけれどなんだかアツいものを感じた。日本にいるジョイスを愛する家族のためにジョイスグッツを大量購入。

その後、オコンネル通りに歩いて戻ってバスでホテルへ。私が宿泊したのは今回の学会の会場であるダブリン・シティ大学から徒歩圏内にあるリージェンシー・ホテル(Regency Hotel)。ネットで航空券と一緒に予約すると値段も安かったし、ホームページによるとフリーWiFiとかジムとかもついているというので「まあ、いいかな」と予約してみたものの、なんとフリーWiFiが利用可能なエリアは一階のロビーのみ。部屋ではインターネット使用不可というトンデモ系のホテルでした。私の部屋は2階だったのでかろうじてロビーのWiFiが届いたものの、ホテルの自室でネット環境にいられないというのは正直、21世紀的に言ってツラい。こればかりは確認しなかった自分がいけないので、そのまま部屋へ。部屋到着後、シャワーを浴びようとするとお湯が出ず。フロントにコールすると体格の大きな男性がやって来てチェックしてくれるが、それでもお湯が出ず。「確認してくる」と言って戻って行ってから5分後に、「今メンテナンス中なんだ。一時間後には出るから」とのこと。

シャワーで疲れを取りたかったものの、とりあえず明日のプレゼンの準備をしようとすると・・・パソコンのコンセントと電源のコンセントが合わないという凡ミス。コペンハーゲンの時にも同じミスを犯したので、コペンハーゲンのときに購入したコンセントを持ってきてはいたものの、英国とアイルランドのコンセントは三つ又。ホテルに「三つ又コンセントがないので貸してくれたりする?」と聞いてみたものの、笑顔で「隣接しているホテル系列のスーパーで買って」と一蹴される。予想通り法外な値段の10ユーロ(13ドル。ちなみに帰りの空港でも同じ商品が打っていたけれど、4.9ユーロで売られていました)。しかも、そこで売っていた三つ又のコンセントは直接私のパソコンのコンセントとは接続できないものだったという。コペンハーゲンの時に購入したコンセントと三つ又コンセントを連結させてなんとか使用できたものの、コペンハーゲンの時に購入したコンセントがなかったらさらに無駄な出費を重ねていた。欧州に旅行に行く際は注意ですな!

2時間後にお湯は出たけれど、(ここでもお約束通り)どす黒い茶色のお湯が出てくるわけで(へんな髪の毛みたいな物体がでてきたのはなんだったのだろうか)。水を出しっぱなしにしていたら、1時間後にようやく透明のお湯がでてきたのでシャワーを浴びる。その後、おなかが減ったのでホテルに隣接しているスーパーに行ったら、たまたま日本語を耳にする。「おおお、日本語!」ということでとりあえず声をかけてみると同じ学会で研究発表をする同世代の大学院生だった^^その後、ホテルのパブで一緒に夕ご飯とかしたり。こういう出会いっていいですな。10時半に自分の部屋に戻ってプレゼンの練習。バタバタの一日が終わる。
by kanjokyoiku | 2013-06-29 04:05 | 日常雑記