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ブログ再開しました!


by kanjokyoiku

備忘録的に・・今週の私のアネンバーグ生活@LA

書くことがたまってしまいました。しかも、軽い風邪をひいたしまったり。とりあえず備忘録的に・・。

月曜日 妻とんちゃん帰宅
妻のとんちゃん帰宅!ルンバでガンガン掃除して、自信満々で迎えたものの「部屋が汚れてる」で一蹴→終了。とんちゃんは時差ぼけゆえに疲れてました。長旅、お疲れ様!コロンビア大学時代にお世話になった先生が逝去されたとの訃報がFacebookの友人から届く。専門が異なるので先生の講義を取る機会はなかったけれど、ほかの先生とは違って英語の不自由な私にも優しく接して下さった先生。先生は私のことなど、たぶん覚えておられないと思いますが、私は先生が優しく接してくださったこと、忘れません。ありがとうございました。合掌。

火曜日 カル先生「文化外交」
カル先生の講義もちょっと風邪気味。文化外交におけるユネスコの役割について。ユネスコってまだあんまり研究されてないのね。ユネスコの理念については大学時代に学んでいたので理解が深まりました。

水曜日 グロス先生「So what?」
泣く子も黙る(って誰も言わないですが)グロス先生の講義なので12時間寝て臨みました。グロス先生の講義では講義の終了時に研究計画書を書くのですが、研究計画を立てるうえでまず一番重要なのが、「So what?」という問いに答えられるかということ。「So what?」というのは「で、なんなの?」とか「だから、どういうわけよ」みたいな意味なんですが、要するに「▽▽のことを研究したい!」とどんなにアツく語っても、ほかの人から「で、その研究がいったいなんの意味があるの?」と聞かれたときにちゃんと説明できなければならないというわけです。たとえ「私はこれに関心があるからこの研究をしたい」と言っても独りよがりになっちゃう可能性もあるので、私はこの「So what?」という問いについて考えることはある程度重要なことだと考えています。

ここのミソは、「『ほかの人』というのは具体的に一体だれを指すんだ?」ということで、指導教官によって「それは重要だ」と思うツボみたいのが違うという問題も浮上してくるのですが(ある先生にとっては「ハア?そんなことして何が面白いの?」という問題が、ほかの先生には「オモシロイ!」ということもままありうるので、このへんは難しいところなのです。)

以前、ハーバード大学に行ったときにこの「So what?」の質問についてとある先生に聞いてみたことがあります。先生曰く「①社会的に重要か(Socially significant)②理論として面白いか(theoretically interesting)」という2つの基準が、社会科学の研究の質を計る一つの基準だとのこと。この経験があったので、水曜日の研究構想発表のときもなるべく2つの点と絡めて説明したら、グロス先生から「So what?」と問われることもなく、アドバイスをいただきました^^同僚の中では「So what?」と問い詰められて撃沈している人もいたので、やはり厳しいなあと思いました。

木曜日 「ざしきわらし4日目」
ざしきわらしの日。シーブ先生の講義の前にユネスコの文化外交について本を書いた人の講演会に参加。まあまあ、といった感じ。その後、シーブ先生の講義へ。エジプト問題。コミュニケーションやジャーナリズムを専攻している学生(私も含めて)は、ほかの分野の人よりソーシャルメディア(FacebookとかTwitterとか)の役割を過大評価する傾向があるという指摘はナルホドと思いました。現在エジプトで起きていることでソーシャルメディアが果たしている役割を無視することはできない。しかし、「全てがメディアのせい」としてしまうと、自分の思考回路からそのほかの大きな歴史的・社会経済的な要因がすっかり抜けてしまって、軽薄な議論になってしまう。確かに。

確かにメディアのことしか語れないメディア学者の書いたものはヤヴァイものが多い気がします。エジプトで起きていることを<ソーシャルメディアの役割>という側面から分析することは大変重要なことですが、<ソーシャルメディアの役割>という側面からのみしか分析できないようでしたら、その人の分析はやっぱりダメなんでしょうね。

グロス先生、カル先生、シーブ先生、ジェンキンス先生、リリー先生(後述)・・ほど遠い存在です。正直、「人生が2回あってもこの人たちに追いつけるのか」と思うこともありますが、なんとか追いかけていこうと思います。

金曜日 リリー先生「インタビューについて」
今日はリリー先生の講義。この講義は「コミュニケーション質的研究法」という講義で必修。この講義は、先生が一方的に講義するというよりも学生が議論をリードしてたまに先生が議論を整理するという感じの独特な講義。今日の講義の冒頭で先生が「10分間だけエジプトで今起きていることについて議論しましょう」と提案。みんなガンガンと意見を述べていました。面白かったのが、ある同僚が「今の報道を見ていると、反ムバラク→反イスラエル→反ユダヤ人」という風に感じることがあると述べていたこと。ナルホド。私は、そういった考えを持ったことがなかったので新鮮でした。同じ報道でもやはりいろいろな見方があるんですね。講義はインタビューについてでした。インタビューにおける人種問題などまたさまざまな問題が絡んできてとても勉強になりました。

今週末は私の愛する母校同志社大学米国西部支部の総会です。リトルトーキョーで行われるとのことで、とても楽しみ。久しぶりに校歌を歌うことになって歌えなかったら恥ずかしいのでYouTubeで復習したり。私の母校の校歌というのは独特で、まずは歌詞が日本の大学にもかかわらず英語、そしてメロディはイエール大学と一緒なんです(だからといってどういうわけでもないのですが)。聴き比べてみると、完全に同じ。著作権とかない時代だったんでしょうね。きっと。

(参考)
こちらが同志社大学校歌



こちらがイエールの校歌



完パクっしょ。
by kanjokyoiku | 2011-02-05 02:51 | 大学院生活